山中温泉で公共温泉を楽しむ!菊の湯
文・編集:Dynamic Japan Travel 編集チーム—監修:株式会社P-HAM(登録旅行業者・愛知県知事登録旅行業第3-1590号)
目次
「なんて柔らかいお湯なんだ!」
広場にフリーで設置してある足湯に足を入れた瞬間に、私は叫んだ。歩き疲れた足の力がほどけ、じんわりと温泉が足からしみこんでくるような気持よさ。このお湯は、全身で感じたい!
今回は、石川県の名湯・山中温泉にある総湯(共同浴場)「菊の湯」を、初めての方でも気軽に体験できるように徹底ガイドします。
ちなみに、こちらの菊の湯はタトゥー(刺青)が入っている方でも入浴OKです!
https://maps.app.goo.gl/cPBRMfqXZgwUBeCt5
日本の温泉文化へダイブ!「菊の湯」体験
山中温泉のメインストリートである「ゆげ街道」を歩くと、出会える心臓部。それが共同浴場「菊の湯」です。
ここは観光客のためだけの単なるお風呂ではありません。地元の人々が日常的に通い、挨拶を交わす、日本の地域コミュニティと文化を肌で感じられる場所です。開湯1300年の歴史を持つこの名湯へ、ぜひダイブしてみましょう。

(山中温泉:菊の湯)
山中温泉の泉質は?「二面性」を持つユニークな特徴!
日本各地に素晴らしい名湯がありますが、山中温泉の湯が記憶に残ってしまう理由は、そのユニークな「二面性」にあります。この温泉の個性を存分に満喫するために、どのような特徴があるのかご紹介いたします。
肌触りの特徴:「すべすべ」と「さっぱり」の共存
山中温泉の湯に浸かって感じる「個性」は、肌触りに最も強く現れます。
「すべすべ」感(美肌の湯)
お湯の性質は「弱アルカリ性」です。アルカリ性の湯には肌の古い角質を優しく溶かす作用があるため、入浴中や湯上がりの肌が「すべすべ」「なめらか」に感じられます。
「さっぱり(きしきし)」感(清めの湯)
一方、主成分である「硫酸塩泉」には、肌の脂分を洗い流す作用があります。そのため、人によっては肌がキュッと引き締まるようなさっぱりとした感覚や、少し"きしきし"とした感触を覚えることもあります。
この「肌をなめらかにする」作用と「余分な脂分をさっぱり洗い流す」作用が同時に感じられる点こそ、山中温泉の第一の個性です。
体の芯から温まる保温力
山中温泉のお湯は「温まりの湯」とも呼ばれます。無色透明でさらりとした見た目ながら、入浴後は体の芯からポカポカする、力強い温浴効果が第二の個性です。
松尾芭蕉も愛した「湯の匂ひ(ゆのにおい)」
物理的には「無色透明・無味無臭」とされる山中温泉。しかし、この温泉の最大の個性を定義づけたのは、俳聖・松尾芭蕉が詠んだ次の句です。
「山中や 菊は手折らじ 湯の匂ひ」
芭蕉は、硫黄のような物理的な匂いを嗅いだわけではありません。彼が感じ取った「湯の匂ひ」とは、この湯に満ちる生命力、あるいは体に染み渡るような活力そのものでした。1300年の歴史と文化が醸し出す「長寿の香り」。これこそが、山中温泉の湯が持つ最大の魅力と言えるでしょう。
日本でも珍しい?男湯と女湯が別棟の建物
菊の湯の最もユニークな外観の特徴は、男性用と女性用の建物が完全に分かれて建っていることです。もしカップルやご夫婦で訪れるなら、湯上がりにそれぞれの湯がどんな様子だったかシェアしあうと2倍楽しめますよ。
男湯(Otoko-Yu)
力強いサムライの時代を思わせる、重厚な「天平様式」の建物です 。名物は、立ったまま入る深さ1mの浴槽 。日本の古い入浴スタイルを体験できます。

(菊の湯 男湯の外観)
女湯(Onna-yu)
伝統的な劇場「山中座」の隣にあり、広々とした湯船でゆっくりと足をのばして入浴することが出来ます。壁には美しい九谷焼のタイルアートが飾られています 。

(菊の湯 女湯の外観)
【体験しよう!】温泉たまご作り
男湯の前では、温泉の熱を利用して卵を茹でる「温泉たまご」作りが体験できます 。受付で卵を買い、自分で湯壺につけるだけ。約40分後、とろとろの温泉たまごが出来上がります。湯上がりに食べる自分で作った卵の味は、最高の思い出になりますよ。

(温泉熱を利用した温泉卵づくり)
初めてでも安心!菊の湯の利用方法とマナー
日本の共同浴場が初めての方でも安心して利用できるよう、入浴の流れとマナーを紹介します。
入浴の流れ
靴を脱ぐ:建物の入り口で靴を脱ぎ、下駄箱に入れます。
チケット購入:券売機で入浴券を購入します。
番台へ:脱衣所の入り口にある「番台」にいるスタッフに入浴券を渡して更衣室へ行きます。
コインロッカー
男湯の建物とは別にある女湯の入り口には、便利なコインロッカーがあります。温泉のロッカーは手荷物を入れる程度の小さいものが多いので便利です。

(入り口のコインロッカー)
タオルは必要?アメニティ情報
気を付けたいのは「タオルを持参する」という事。共同浴場のため、基本的にタオルの貸し出しはありません。
もし忘れてしまっても、番台でオリジナルタオルなどを購入できるのでご安心ください。ただし、服を脱ぐ前に購入しておきましょう!
知っておきたい温泉マナー
日本の共同浴場は初めてですか?簡単なルールだけ覚えましょう。
浴槽に入る前に、洗い場で体をきれいに洗います。
タオルは浴槽の中に入れません。
静かに入浴を楽しみ、リラックスしましょう。

(日本の温泉ランキングで菊の湯は1番を獲得)
山中温泉は、東日本の温泉の中で、もっともよい温泉に選ばれました。
併設する「山中座」で文化体験
菊の湯と一緒に訪れて欲しいのが山中座です。ここでは山中節の歌と踊りが愉しめる上演(定期開催)が行われているほか、観光案内所やお土産屋も併設されています。

(山中座の外観)
特に建物内部の豪華な天井は必見。ぜひリアルで見てほしい美しさです。レンタル自転車の案内なども行っているので、観光の拠点としても活用できます。

(山中座の建物の内部)

(レンタル自転車)

(レンタル自転車)
菊の湯の男の湯の前で体験できる温泉の熱を利用した温泉卵づくり。このお土産屋さんで必要な生卵が購入できます。あとは、男湯の前で、お湯に浸けておくだけで、入浴後にはとろとろの美味しい温泉たまごが出来上がります。ぜひ湯上がりの楽しみに体験してみてください。

(温泉卵作りのグッズ)
山中温泉の美肌効果をさらに高めたい方には、温泉水を利用したフェイスパックなどもおすすめです。湯上がりの肌に使用すれば、良質な泉質を顔全体でしっかりと浸透させることができるでしょう。自分へのご褒美やお土産としてもぴったりです。

(温泉の成分を利用した化粧品のフェイスパック)
【基本情報:菊の湯】
項目 | 詳細 |
営業時間 | 6:45~22:00 |
休業日 | 第2・第4火曜日(祝日の場合は翌日) |
入浴料金 | 大人 500円 |
アクセス | JR加賀温泉駅(Kaga-Onsen Station)からバスで約30分、「菊の湯前(Kiku-no-yu-mae)」下車すぐ |
https://maps.app.goo.gl/KM6ZKJYRostXSpMx6











