鶴仙渓の3つの橋|山中温泉の散策スポット
文・編集:Dynamic Japan Travel 編集チーム—監修:株式会社P-HAM(登録旅行業者・愛知県知事登録旅行業第3-1590号)
目次
山中温泉に来たら外せないのが鶴仙渓の散策。ただ、川のせせらぎを聞きながら歩くだけでも、最高に気持ちが良いです。
でも、鶴仙渓にかかる3つの橋が、それぞれ全く違う「個性」と「物語」を持っていると知ったら…? きっと、この景色がもっと深く、もっと面白く見えてくるはずです。
この記事では、山中温泉・鶴仙渓にかかる3つの橋(黒谷橋・あやとり橋・こおろぎ橋)の 見どころと、ストーリーをご紹介します。
黒谷橋:『歴史の視点』に立つ、思索の橋
山中温泉、鶴仙渓の散策路の最初を飾るのは、どっしりとした風格の石橋「黒谷橋」です。前の2つの橋とはまた違う、静かで落ち着いた魅力を持つ橋です。
https://maps.app.goo.gl/3ShkrKYjyvRBnLmR7
日本の有名な俳人「松尾芭蕉」が愛した眺め
鶴仙渓の黒谷橋の最大の魅力は、その歴史的背景にあります。300年前の日本で有名な俳人だった松尾芭蕉。その松尾芭蕉がこの地を訪れ、ここからの景色を絶賛したと言われています。橋の上に立つと、松尾芭蕉が眺めたであろう景色と、今の自分の視線が時を超えて重なるような、不思議な感覚を味わえます。
石と水のコントラスト
何百年と変わらないであろう重厚な「石」の橋。その下を、絶えず姿を変えながら流れていく「水」。この変わらないものと、変わりゆくものの美しい対比は、芭蕉でなくとも、何か物思いにふけりたくなるような深い趣があります。
旅のヒント
黒谷橋の上では少しだけ足を止め、目を閉じてみてください。川の音、風の音に混じって、遠い歴史の響きが聞こえてくるかもしれません。特に橋の上から川を眺めてみるのがおすすめです!

(どっしりとしたカッコいい黒谷橋)
あやとり橋:『遊び心』に出会う、渓谷のアート
伝統的なこおろぎ橋から歩を進めると、目の前に現れるのは美しいワインレッドの「あやとり橋」。そのユニークな姿は、まさに渓谷の美しいサプライズです。
https://maps.app.goo.gl/Z78qMw22p6ZaK5ME8
有名映画監督&華道家によるデザイン
この橋をデザインしたのは、いけばな草月流の家元であり、世界的な映画監督でもあった勅使河原宏(てしがわら ひろし)氏。常識にとらわれない芸術家だからこそ、こんなにも大胆で遊び心あふれる橋が生まれたのです。「自然との調和」だけでなく「自然とアートの対話」を楽しむ。そんな新しい美しさがここにあります。
橋のコンセプトは「あやとり」
S字のカーブを描く橋の姿は、日本の伝統的な遊び「あやとり」がモチーフ。あやとりは、一本の輪にした紐を両手の指にかけて様々な形を作る日本の伝統的な遊びです。渡るときに感じるわずかな揺れも、まるで糸の上を歩くような感覚を呼び覚ます、計算された演出かもしれません。ぜひ、橋の上でゆっくりと景色を眺め、このユニークなデザインを体感してみてください。

(日本の伝統的な遊び「あやとり」)
旅のヒント
あやとり橋は、写真好きなら絶対に見逃せないスポット。緑の渓谷に映えるモダンな橋は、どこを切り取っても絵になります。すぐそばの「川床」から眺めるのもおすすめです。

(とっても珍しい流線型のあやとり橋)
こおろぎ橋:『木の心』を知る、伝統と風情の橋
散策の終点に現れるのは、山中温泉の象徴『こおろぎ橋』。 多くの人が「風情」を感じる、その理由を少しだけ深掘りしてみましょう。
https://maps.app.goo.gl/C8Xjg1GgqxPbeBSq8
全てヒノキ造りの橋
この橋、実は釘をほとんど使わない日本の伝統工法。最高級木材であるヒノキだけで作られています。まるで神社やお寺のように、木という素材への深い敬意とこだわりが、この橋の品格を生み出しているのです。歩くと聞こえる心地よい木の音や、雨上がりにふわりと香るヒノキの香りは、まさに本物の証です。
(日本で最も高い木材の檜)
名前に秘められたストーリー
こおろぎ橋の名前の由来は、秋の夜に鳴く「こおろぎ(蟋蟀)」説と、昔この辺りの道が険しく「行路が危ない(行路危)」と呼ばれた説があります。美しい風情の裏に隠された、自然と共に生きてきた人々の歴史を感じられる、素敵な名前です。
旅のヒント
この橋を渡るときは、ぜひ足元の木の感触や、職人たちの手仕事の跡を探してみてください。日本の「木の文化」の奥深さに触れられるはずです。

(総ヒノキ!こおろぎ橋)











