木曽福島・城山自然遊歩道ハイキング体験記
文・編集:Dynamic Japan Travel 編集チーム—監修:株式会社P-HAM(登録旅行業者・愛知県知事登録旅行業第3-1590号)
目次
日本でハイキングや森林浴を求めている方におすすめしたいのが、木曽福島(きそふくしま)の城山自然遊歩道です。山の上からは木曽福島の町並みと山々の絶景が望める、素晴らしいハイキングコースです。
このコースは中山道(なかせんどう)を歩く前のウォーミングアップにも最適で、全体的によく整備された歩きやすい道と充実した案内板で、迷うことなく安心して森林浴を楽しめます。
コース終盤の権現滝(ごんげんたき)の美しさは格別で、初心者からベテランまで誰でも楽しめること間違いなしです。今回は、城山自然遊歩道の赤色ルート(約3.6km、約100分)を中心に実際に歩いた体験記をお届けします。
基本情報とアクセス
コース詳細:
距離:約3.6km
所要時間:約100分(休憩含む)
難易度:初級〜中級(よく整備された道)
最高地点:約850m
入場料:無料
アクセス:
JR木曽福島駅から徒歩10分でスタート地点(興禅寺)
駐車場:興禅寺付近に数台分あり
おすすめの服装・持ち物:
歩きやすい靴(運動靴でOK、登山靴は不要)
動きやすい服装(季節に応じた重ね着)
水分補給用の飲み物
カメラ(絶景スポットが多数)
虫除けスプレー(夏季)
熊よけのベル
全部で7つのハイキングコース
下のマップから分かる通り、木曽福島の城山自然遊歩道は全部で7つのハイキングコースがあります。色分けされており、体力や時間に合わせて選ぶことができます。
その中でも今回は、全長3.6km、約100分の権現滝コース(赤色ルート)を中心に歩きました。このコースは城山自然遊歩道の中でも特に人気が高く、見どころが凝縮されています。
出発:興禅寺(こうぜんじ)から本格的な遊歩道の始まり
城山自然遊歩道ですが、行人橋(ぎょうにんばし)よりも興禅寺側からのスタートが断然おすすめです。
興禅寺からスタートするメリット:
緩やかな登りから始まり、体力的に楽
足湯・行人橋側からだと最初に急な階段があり、とても大変
ハイキング前に興禅寺での観光も楽しめる
スタート地点の興禅寺について: 興禅寺は歴史ある禅寺で、美しい日本庭園や枯山水があります。特に海外の方には、日本の伝統的な寺院建築を見る良い機会になります。ハイキングのゴールは興禅寺から離れた場所になるので、興禅寺を訪れるならハイキング前に行きましょう。
https://maps.app.goo.gl/zncVGcMKcsgaJQBw5
重要:スタート前にトイレ休憩を忘れずに
興禅寺の近くに公共トイレがあります。ハイキング中はほとんどトイレがないため、事前にこのトイレに寄っておくのが必須です。
https://maps.app.goo.gl/431PLWFbQFNQVKH39
ハイキングスタート
さて、ここからハイキングスタートです。
興禅寺を通り過ぎて奥に進んでいくと、城山自然遊歩道の入口の看板が見えてきます。最初は舗装された道路から始まり、徐々に山道へと変わります。
道は全体的によく整備されており、要所要所に分かりやすい案内板が設置されているため、日本語が読めない方でも迷うことなく進めるようになっています。
https://maps.app.goo.gl/LDBaS3P174ikaYfC6
そのまま道路を進んでいくと、いよいよ本格的な遊歩道が始まります。とは言っても整備が行き届いており、運動靴でトレッキングポールなしでも十分に歩けるレベルです。
https://maps.app.goo.gl/VzcUUbaPqdToCAQCA
第一の展望スポット:紅葉ヶ丘
木曽福島の城山遊歩道を歩き始めて最初のスポットは、城山中腹の丘である「紅葉ヶ丘」です。ここは展望が開ける絶好のビューポイントです。
目の前に広がるのは、谷あいに佇む中山道の宿場町、木曽福島の美しい町並みです。遠くには中央アルプスの主峰である木曽駒ヶ岳の雄大な姿が望めます。そして、眼下には蛇行しながら流れる木曽川が見え、対岸には緑豊かな木曽谷の山々が連なる美しいパノラマが展開されています。
私が訪れた時はあいにくの曇り模様。晴れていたら、さらに美しい景色が望めていたと思います。
ここで5分ほど休憩。午後の清々しい空気を深呼吸しながら、木曽駒ヶ岳の姿に心が癒されます。中山道を歩く前の準備運動として、このような絶景を楽しめるのは贅沢な体験です。
重要:熊ベル(Bear Bell)を鳴らすのを忘れずに
中山道に限らず、日本の遊歩道やハイキングコースには熊ベルが設置されていることが多いです。これを見かけたら必ず鳴らしてあげましょう。
熊ベルの目的:
熊に人間の存在を知らせる
熊との不意の出会いを避ける
日本の山での安全対策の一つ
日本の山には熊が生息しています。普通は人間を避けますが、不意に出会うと危険な場合があります。音を出すことで、熊に人間の存在を知らせることができます。
もちろん、私も熊ベルを見つけるたびに鳴らしています。
自然観察の楽しみ:ヒノキ林とメタセコイヤ林
紅葉ヶ丘の後は、赤色の権現滝コースを一時的に外れて、ピンク色、さらには茶色のコースへ迂回しました。
この茶色のコースは、国内外の樹木の成長試験や耐寒試験が行われており、まるで自然植物園のようです。木には日本語で樹木の名前が分かりやすく表示されています。Google Translateなどの翻訳アプリがあれば簡単に翻訳できます。
ヒノキ林(Japanese Cypress Forest)
特にヒノキ林とメタセコイヤ林が見応えがありました。まず迎えてくれるのは、ヒノキ並木です。
ヒノキについて:
日本の代表的な針葉樹
高級建築材として使用される
独特の香りでリラックス効果がある
「森林浴」の効果が科学的に証明されている
天然の森林浴空間として最高の環境で、ヒノキ特有の香りも感じられました。
メタセコイヤ林(Dawn Redwood Forest)
続いて見えるのはメタセコイヤ林です。
メタセコイヤについて:
約6,500万年前から存在していた古代の木
「生きた化石」とも呼ばれる
長い間絶滅したと考えられていた
1945年に中国で初めて現存が確認された
秋には美しく紅葉する
まっすぐに空に向かって伸びる高い樹高は、まさに自然の芸術作品のようです。このメタセコイヤ林も必見のスポットです。
こんな感じで、茶色のハイキングルートでは、たくさんの種類の木々が植えられています。樹木の名前を示す案内板のおかげで、自然学習をしながら歩くことができます。植物好きな人にとって、これはとても楽しめるルートだと思います。
圧巻の岩景:屏風岩(びょうぶいわ)
茶色の試験の森コースを終えて、再び赤色の権現滝コースへ戻ります。そのままルートに沿って進むと、「屏風岩」と呼ばれる切り立った岩場に出ます。
まさに屏風のように垂直に切り立った岩壁は、自然の造形美に圧倒される迫力があります。岩の迫力と森の緑のコントラストが絶景で、写真撮影にも最適なスポットです。
最大の見どころ:権現滝(ごんげんたき)
屏風岩からさらに進むと、今回のハイキングコースで最大の見どころである「権現滝」に到着します。
約30メートルの落差で岩肌を流れ落ちる迫力ある滝の姿は、まさに圧倒的な美しさでした。この滝は古くから御嶽山を登拝する修験者の水行滝として栄えた歴史があります。今でこそ整備されていますので簡単に辿り着けますが、昔はここまで来るのも大変だったと思います。
修験道について: 日本独特の宗教で、山での厳しい修行を通じて悟りを開こうとする信仰です。滝に打たれる「滝行」もその修行の一つです。
水しぶきが頬に当たり、森の静寂を破る水音が心を洗ってくれます。古くから修験者がここで滝行を行っていたという歴史を感じ、神聖な気持ちになれる、写真映え一番のスポットです。
https://maps.app.goo.gl/Q955rixDh5Z2zF6aA
信仰の場:山の神の石祠
権現滝を過ぎた後は、コースも終盤で、下り坂が増えてきます。その途中で「山の神の石祠」に出会いました。小さな石祠ですが、木曽の林業の歴史と人々の信仰心を感じることができる貴重な場所です。手を合わせて、安全な山歩きを祈願しました。
この石祠は明治4年に伊勢神宮御用材1万本を切り出したときの安全祈願のために建てられた記念碑で、木曽が日本の林業において重要な役割を果たしてきた証でもあります。
ゴールへ:行人橋と足湯
山の神石祠からさらに下ると、階段が増えてきます。かなりの段数がありますので転ばないようにお気をつけください。
そして、今回のハイキングコースのゴールは「行人橋」。この橋からは木曽川の清流と周囲の山々を見下ろすことができ、ハイキングの締めくくりにふさわしい景色です。
橋の上からは、澄んだ水が静かに流れる木曽川の清流、緑豊かな木曽谷の美しい風景、そして遠くに木曽福島の町並みを望むことができます。歩いてきた道のりを振り返りながら、改めて木曽の自然の豊かさを実感しました。
最終目的地:足湯でリフレッシュ
そして最終目的地の「足湯」に到着。約100分の森林浴ハイキングが終了しました。
ハイキングで疲れた足を温泉で癒すことができるのは、何とも贅沢な体験です。3.6kmのコースを完歩した達成感と共に、今回のハイキングを振り返る絶好の場所となりました。足湯に浸かりながら、権現滝の美しさや森林の豊かさを思い返していると、心からリフレッシュできたことを実感できました。
木曽福島の城山自然遊歩道は、短い距離ながら日本の自然と文化を深く体験できる素晴らしいハイキングコースです。 中山道を歩く前のウォーミングアップとしても最適ですし、単独で楽しむ森林浴ハイキングとしても十分に価値があり、おすすめのルートです。











